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Column/代表コラム

Vol.42:【経営者、リーダー層向け】TICAD9(アフリカ開発会議)を終えて。大きな進展とまだまだ感じる日本企業とアフリカ企業・アフリカ市場とのギャップ

9/9/2025

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その成果と進展について

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2025年8月20日から22日にかけて、横浜で第9回アフリカ開発会議(TICAD9)が開催されました。
日本政府が国連、国連開発計画(UNDP)、世界銀行、そしてアフリカ連合(AU)と共催するこの会議には、アフリカ諸国の首脳を含む約50か国が参加し、最終日には「TICAD9ヨコハマ宣言2025」が採択されました。
テーマは「アフリカと共創する革新的解決策」。
これまで以上に「共創」の姿勢を打ち出しながら、民間主導の成長、人材の活躍、そして地域統合の推進が柱とされました。
 
日本側からは、複数の新しい提案や具体的な支援表明がなされました。
例えば「インド洋—アフリカ経済圏」構想が示され、インドや中東とアフリカを結ぶ経済回廊の中で日本企業の役割を強めていく姿勢が打ち出されています。
​また、アフリカ開発銀行との連携を通じ、最大55億ドル規模の融資支援を行う方針も表明されました。
さらに人材育成では、3年間で3万人規模のAI人材を育てると明言し、デジタル化と雇用創出を両立させるアプローチを強調しています。
 
このような新規提案に加え、前回のTICAD8(2022年、チュニス)で掲げられた「3年間で300億ドル規模の資金動員」という約束が、2025年7月時点で既に達成されたことも報告されました。
これは日本政府として、アフリカにおける投資・開発支援の実績を一定程度積み上げてきた証左といえます。
ヨコハマ宣言では、経済や産業分野における投資促進やアフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)の推進、人材育成と女性・若者のエンパワーメント、農業・食料システム改革、気候変動とグリーン成長、さらには平和と安定に向けた協力など、多岐にわたる分野が改めて整理されました。
特に農業分野では、CAADP(包括的アフリカ農業開発計画)やカンパラ宣言(2025)との連動が明示され、現地の食料安全保障と栄養改善が重視されています。
 
会期に合わせてJETROが主催した「TICAD Business Expo & Conference」では、日本企業とアフリカ企業の展示や個別商談、官民対話のセッションが並行して行われ、現場でのネットワーキングやパートナー探しが活発に進みました。
​国際機関も軒並み、「アフリカ主導の解決を共に創り上げていく姿勢」が強まった点を評価しており、TICADは依然としてアフリカにおける日本のプレゼンスを可視化する重要な場であることを再認識させる結果となったと言えます。
 
実際にそのTICAD Business Expo & Conferenceに参加していた私としても、6年前のTICAD7横浜よりその参加されている日本とアフリカ双方の企業人たちの数、そして本気度、新しい価値を提供していくんだ、共に生み出していくんだ、という気概、意識。
そして参加されている役職者たちの属性が経営者やリーダー層であったり、その割合が確実に増えているのを感じたり、彼らの意識の変化など、この6年間で大きな進展が現場では起きている、ことがまた感じられました。
 
また、この規模感で日本対地域、の枠組みでBusiness Expo & Conference併設の開発会議が行われているものは、他にはありません。
日本対ASEAN(東南アジア)、日本対インド、日本対中東、でもこのような性質の開発会議は存在しないわけです。
そういった意味で、一部のグローバル企業、大企業だけに限らず、中堅や中小規模の企業、スタートアップ、他各種支援者やステークホルダー、エコシステムプレイヤーも含めた形で、ワンストップで新興国向けビジネスや事業の話が進展していくプラットフォーム、としての価値は大きなものだと改めて痛感させられました。
この機会を長い年月をかけて、汗水垂らしながら現場で準備してくれた、主導してくれた、運営してくれた日本政府側、行政側の実務者の方々には、感謝とそして敬意を表します。
世界中様々な国際会議を現場レベルで見てきた、体感してきた、そして一部運営側としても関わってきた人間として、まさに日本だからこそ実現できる、付加価値の高いレベルのグローバル開発会議だと誇りに思います。
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まだまだ感じる日本企業とアフリカ企業・アフリカ市場とのギャップ
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一方で、私も含めたその本当の成果を担う現場での実務者たちは、今回やこの6年間などを通して感じてきた課題感、としっかりと向き合い、そして対処していくことが求められます。
 
今回のTICAD Business Expo & Conferenceで情報や意見交換させてもらいました、日本企業やアフリカ企業の経営者やリーダー層の方々との会話を通しても、まだまだ各種ミスマッチやギャップを感じる要素、レベルアップそして乗り越えていかなければならない課題などがたくさん存在することを実感しました。
また当然ですが、それらは我々の常日頃現場レベルで起きている、我々の支援先企業の事業や組織、経営に関連するところの課題感と重なる要素です。
 
色々とある中で、一つ事例を挙げてみたいと思います。
それは「我が主張押し付け営業」です。
今回お話をさせていただいた日本企業の中でも多くがそうでしたが、とにかく「自分たちが売りたいものをただ売っている」から抜け出せていない。
もちろんのこと、自分たちが作るもの、提供するものを売ること、がブース出展などしている企業の担当者、彼らの仕事であることは理解できます。
ただそこだけにフォーカスしている、もっと言いますと細部も見てそれ以上の全体戦略を持ちえながらその場に立てていない企業、というのは、結局いくらそこにアフリカ諸国の要人やビジネスパーソンが訪れたところで、その場はふわふわっとした会話で終わり、会期後に具体的な商談に進んだり、相手との実践的且つ戦略的な関係深化が進むことはほぼありません。
また一部の奇跡で、とある相手とのニーズがその場で合致したところで、良くてその後何かが単発で発生する程度で、継続性や持続性はほぼ皆無です。
 
一方でその構造の脆弱性、を何となく感じ取っている企業というのは、スタンス、意識がやはり違います。
今実力として出来ているか、出来ていないか、を関係なく見ても、それらの企業はまず大前提として「自分たちが売りたいものをただ売っているだけではダメ」という考え方を内に持たれています。
つまり、単に目の前にあるもの、所持しているものを売るだけの「営業的思考」ではなく、市場や潜在顧客層のニーズや課題に対してのソリューションや付加価値を見極めつつの「事業創造的思考」も持たれているか、感覚的にそれが大事であるという頭もある、ということです。
故に、当然ですが同社が取るその体制やアプローチ、は単に「営業的思考」で渦巻いている企業とは違ってくるわけです。
例えばEXPOのブース出展者、などを見ていても、よく分かることです。
誰がいて、何を、どうやって対応をしているか。
何を話しているか、何を聞いているか。
現状として、まだまだ日本企業はアフリカ市場向けにおいても、その「我が主張押し付け営業」から抜け出せていない企業が多く存在します。
 
すでに既存製品のグローバル販売で成功体験があり、それを新しい市場であるアフリカ市場へも拡販していきたい、と考える企業の施策も、それ自体は悪いことではないのですが、やはりそれだけに執着してしまうと、その周りには多大な機会損失が潜在的に発生している事実、に気付けません。
単に見えるキャッシュを使うことだけが経営的に捉える「コスト」ではなく、「やらない・やれないコスト」、いわゆる巷で言われる「コスト・オブ・インアクション(何もしないことのコスト」にどう向き合えるか、とも言えます。
 
アフリカ、そしてアジアや中東なども含めた新興国市場は、思われている以上にその中身が複雑ですし、極めて多様です。
「当社の強みを活用して、実はそのようなことも出来るのか」と思える発想こそが生きる市場、とも言えます。
アフリカ市場側の消費者や企業も、賢い消費者そして優秀な企業であればあるほど、日本企業からのそういったプラスαの構想力を期待しているところがあります。
今回も多くのアフリカ企業の経営者やリーダー層と情報や意見交換する場がありましたが、まさにそこは変わっていません。
ただし、そのWinWinを構築していくには、それぞれが「ただ売りたいものを主張する」「ただ買いたいものを主張する」だけでは、成り立ちません。
そこに実践的な工夫や戦略、そして愚直で泥臭い擦り合わせなどが求められてきたりするわけです。
 
私が支援する企業様、経営者・リーダー層の方々もそこを打破していきたい、と思われている方が多いです。
私も彼らと共に、他人事ではなく、完全な自分事として、引き続き日本企業が持つその課題感、としっかりと向き合っていきます。
コラム執筆者:伊藤 弘幸

​
ワンブルーム株式会社 代表取締役
新興国(アジア:東南アジア+インドなど、中東、アフリカ)を主とした海外、グローバル事業や経営を、中長期的にも持続可能な成果へと導く、新興国ビジネス&マネジメントのプロ、トップアドバイザー、戦略的パートナー。
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当社は、来たる9月11日(木)・9月12日(金) 東京都立産業貿易センター浜松町館において開催されます、「海外ビジネスEXPO2025東京」に出展いたします。↓↓

当日は本代表コラムの定期購読者限定で、当社代表による15分の無料戦略相談も受け付けています。会場で皆様にお会いできることを楽しみにしております。
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​08/05/2025:【展示会出展】海外ビジネスEXPO2025東京(9/11-12)への出展について
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​シャルジャ首長国(中東・アラブ首長国連邦、
UAE)の政府系投資促進機関トップが来日ー日本-シャルジャ投資フォーラムにて当社代表・伊藤とトークセッションを実施

2025年6月18日、UAE・シャルジャ首長国の政府系投資促進機関「Sharjah FDI Office(Invest in Sharjah)」のCEO、モハメド・アル・ムシャルク閣下が来日し、東京・グランドハイアットにて開催された「日本・シャルジャ投資フォーラム」に登壇。
日本企業の中東・GCC展開に向けたSharjahの活用可能性について、当社ワンブルーム株式会社 代表・伊藤弘幸と対談形式で戦略的対話を行いました。
Sharjahをハブとした日系企業の成功事例や、中小企業にとっての持続可能な進出モデルなどが語られました。
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詳しくはこちら↓↓
​06/25/2025 :【プレスリリース】シャルジャ首長国(中東・アラブ首長国連邦、UAE)の政府系投資促進機関トップが来日ー日本-シャルジャ投資フォーラムにて当社代表・伊藤とトークセッションを実施
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​07/08/2025 :【Media】掲載メディアのご紹介|Selected Media Coverage
詳しくはこちら
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新興国ビジネスでの持続可能な成果に向けた、経営者やリーダー層ならではの悩みや課題、まずは"Simple(シンプル)でQuick(クイック。60分、1時間/回)" な戦略相談窓口、「新興国ビジネス&マネジメントのスポアド」を開始!

中長期的で持続可能性のある、構造的にも強靭な新興国向け事業化においての悩みや課題感全体に本格的に向き合いそして取り組んでいく前に、まずはその一部分でも、各所部分部分でも少し頭を整理したい、悩みを解消したい、スッキリさせたい、新興国向けビジネスとその事業化をより良く推進、促進させるきっかけやヒント、アイデア、突破口を掴みたい、などといった思いを持つ​日本企業の経営者やリーダー層の方のために、スポット戦略相談サービス:​「新興国ビジネス&マネジメントのスポットアドバイザリーサービス(略称:新興国ビジネス&マネジメントのスポアド)」​を企画開発、提供開始。

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| 新興国(アジア、アフリカ、中東)ビジネス&マネジメント戦略パートナー ↓↓
(経営者/事業責任者/リーダー層向けアドバイザリー、伴走支援)
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https://www.onebloomcorp.com/columnlist.html

​Vol.39:【経営者、リーダー層向け】新興国ビジネス(東南アジア、インド、中東、アフリカ)、海外グローバルビジネスには、なぜ経営者やリーダー層の伴走者が求められるのか -Part 3-
​
Vol.40:【経営者、リーダー層向け】今こそ日本企業は、アフリカ諸国とのビジネス(事業)における共創を最注力の一つとして取り組むべきその理由とは 〜TICAD9が8月横浜にて開催〜
​
Vol.41:【経営者、リーダー層向け】日本企業にとっての中東市場、中東ビジネスの密かな可能性
新興国(アジア、中東、アフリカ)を
​主としたグローバル事業や経営を、
中長期的にも持続可能な成果へと導いていくための
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Vol.41:【経営者、リーダー層向け】日本企業にとっての中東市場、中東ビジネスの密かな可能性

7/23/2025

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中東GCC諸国、変革の真っ只中にある成長市場

​日本では中東というと、盛んにマスメディアを中心に報道されているのは今でさえ紛争、戦争の類がほとんどで、それによる固定観念やイメージ化が勝手な優先順位の低下を招いているのが実態です。
ただそのイメージに引きずられ続けている日本企業の経営者やリーダー層は、いい加減に自分の手で、自分の足で、自分の目で、自分の頭でその中東という地域の経済的そして社会的なその実態や可能性、そして事業を企画していく、展開していく上での実現性を正確に評価、見極めていくことが求められています。
そしてその中東という地域がその周辺の重要な地域=インドやアフリカ圏などとどう実用的にそして戦略的に繋がっているのか、相乗効果や補完関係をどう築いてそして今後どうそれを進化させようとしているのか、も全体視点で捉えていくことが求められています。
 
日本企業の多くの経営者やリーダー層はそれらの認知さえまだしていませんが、現在中東、特にそのGCC諸国と言われる地域は今とてつもない変革期にあります。
近くで今だに爆弾で攻撃をし合っている某諸国とは違い、しかもその変革は極めて前向きなものです。
GCC諸国とは、湾岸協力会議(Gulf Cooperation Council)に加盟している、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、バーレーン、オマーン、カタール、クウェートの6カ国のことです。
 
かつて「石油の恩恵に頼る富裕国家」といった一面的なイメージで語られがちだった中東・GCC(湾岸協力会議)諸国。だがいま、この6カ国は歴史的とも言えるスピードで、自国経済と社会の構造転換に向けた大変革を進めています。表面的な高層ビルの林立やイベントの派手さだけでは見えてこない、国家としての焦りと覚悟がこの地にはあります。
 
特に注目すべきは、脱炭素・脱石油を見据えた「ポストオイル時代」への国家戦略の本気度、そして同時に進む社会改革・規制緩和・国民マインドセットの再設計です。
それは日本企業にとって、単なる市場開拓先ではなく、「共に未来を創る余地のあるパートナー」としての中東を再認識させるほどの変化を伴っている、と言えます。
 
以下に、GCC主要6カ国の状況を簡単に概観してみます。
 
1. サウジアラビア:国家改造プロジェクト「ビジョン2030」
 
言うまでもなく、GCC最大のインパクトを持つのがサウジアラビアの「Vision 2030」です。ムハンマド皇太子の主導の下、国有石油会社アラムコの上場を皮切りに、観光(Red Sea Project、NEOM)、エンタメ(映画館の解禁、音楽フェスの解禁)、スポーツ(サッカーやゴルフへの巨額投資)とあらゆる分野での多角化が凄まじいスピードで進んでいます。
 
特筆すべきは、これが上からの変革で終わっていない点。
たとえば女性の運転解禁や雇用機会の増加、外資に対する規制緩和など、社会規範と制度の両面から国内の変革を促す仕組みが構築されています。
実際に首都リヤドでは、若い世代の価値観が急速に変化しており、国内市場におけるライフスタイルや消費行動の「脱・伝統」が始まっています。
 
日本企業も既に動いています。たとえばソフトバンクグループはサウジ政府系ファンドと共に巨額のVision Fundを設立、未来産業への投資を加速させています。
建設業界では日揮グローバルや東洋エンジニアリングなどが大型プロジェクトに参画。今後は観光・教育・スタートアップ支援等など、非資源分野でも日本企業の存在感が問われる局面が訪れています。
 
2. アラブ首長国連邦(UAE):ドバイだけではない、多軸化する未来都市国家
 
UAEはすでに中東におけるビジネス・物流・観光・金融のハブとして成熟しています。だが注目すべきは、同国が決して現状に満足せず、国家としての「第2成長曲線」を描こうとしている点です。
 
たとえばアブダビはAI・宇宙・量子コンピューティングといった先端分野に国家主導で投資。ドバイは「ドバイ・メトロポリス2050」を打ち出し、都市開発を継続しながら、スタートアップ支援やサステナブル観光に注力。
 
加えて、文化・教育・環境などのバランスに重点を置くシャルジャ首長国も注目に値します。ドバイやアブダビのような派手さはないものの、Sharjah Research, Technology and Innovation Park(SRTIP)などを中心に、先端製造業、ヘルスケア、環境技術、モビリティや物流のデジタルトランスフォーメーションなどなど、スタートアップ支援や大学発イノベーションの育成にも力を入れており、中小企業やアカデミアとの連携を志向する日本企業にとっては好適な足がかりとなりえます。
東海光学(メガネレンズメーカー。愛知県)は中東・アフリカ市場を見据え、シャルジャに新工場を設立しました。
 
日本からは、三菱商事がドバイにて水素・アンモニア関連の実証実験に参画、またパナソニックやシャープがUAEのエネルギー効率化プロジェクトに関与。ドバイ国際博覧会(Expo 2020 Dubai)での日本館の注目度も高く、文化的・技術的な親和性がUAE側にも広く認識されつつあります。
 
その他、GCC諸国の中では最も小規模ですが、バーレーンは近年、フィンテック分野での成長が著しい。
 
オマーンは派手な開発ではなく、持続可能性と地理的優位を活かした国家戦略を推進しています。特に港湾(ドゥクム港)開発や物流拠点整備が進み、インド洋との接続を重視した「海からの中東アクセス国」として存在感を増しています。
 
2022年のW杯開催国であるカタールは、世界最大級のLNG輸出国としての地位を保持しつつ、ソフトパワー投資に力を入れています。特に教育都市「Education City」には海外大学の分校が複数進出し、アラビア語圏における知のハブとして台頭しています。
 
クウェートはGCCの中で最も議会制度が機能しており、政治的対立によって改革のスピードは鈍化しています。しかしその一方で、民間セクターによるスタートアップ支援や教育改革が下から進行しているのも事実。
クウェート財団はAIやデジタル教育分野への出資を強化し、また国営石油会社が脱炭素投資に一部シフトし始めています。
日本企業では、日揮が石油精製プラントで長年パートナーとして活動しており、今後は脱炭素支援や技術移転の余地が拡大していくことが見込めます。
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「日本・シャルジャ投資フォーラム」にてInvest in Sharjah CEOとの対談風景(2025年6月18日/グランドハイアット東京)
問われる日本企業の経営者やリーダー層の「挑戦」とその「中長期視点での戦略的アプローチ」

そのような中東GCC諸国ですが、日本企業にとってはまだまだ新興国の中での優先順位として東南アジアやインドに比べると、新規事業、事業化を検討する段階に来ていないことがほとんどです。
地理的な要因、歴史的な経済連携の成熟度の低さ、情報の少なさ、紛争や戦争などのイメージ悪化要因、等など理由をあげようと思えば諸所あるわけですが、ここで声を大にして日本企業の経営者の皆様へ言いたいことの一つは、上記のような理由からの勝手な優先順位付けはあくまで自己都合だ、ということです。
自己都合によりなにも取り組まない間に、当然ですが時計の針は進み続けます。
​中東GCC諸国その各地の経済や市場、社会情勢とその状況、環境は日々変化しており、進展していきます。
当然ですが、明日行って明後日いきなりそこで盤石な基盤がその地で構築できるわけではありません。
時間はかかりコツコツではあれど、日々事業や経営を推進させていく中で、少しずつですがその競争力、提供する付加価値、コミュニティーからの信頼や信用が形作られていき、自社やその事業、経営の勝算どころが少しずつ見えてくるわけです。
安易な近道など存在しません。
 
同GCC諸国には、今まさにチャンスだと鼻息荒くアプローチしてきている外資系の企業とその経営者が、世界中から凄まじい数と勢いで同地を訪れています。
そして、重要成功要素や勘所を押さえたもしくはそれらを押さえた戦略的パートナーと共に、極めて戦略的に一歩一歩着実に日々積み上げているその経営者たちが世界中から集い、先行者としての利益や信用を築き始めているわけです。
 
そんな動向はどうでも良い、放っておけば良い、と考える日本企業の経営者やリーダー層は特に今も今後も考えたり、動いたりする必要性はないかと思いますが、自社の持つ特徴や性質、強み、事業環境、中長期潮流、目指す方向性、ビジョンやミッション等などを真摯に見つめ直したときに、この中東のGCC諸国との相性が非常に良いタイプの企業は、グローバルに見ても、実は日本にはものすごい数と質で存在することを私自身よく知っています。
インダストリーや市場領域の一例を挙げただけでも、先端製造業や工業、ヘルスケア、コンシューマー、環境技術、モビリティや物流のデジタルトランスフォーメーション、等など。
スタートアップ支援や大学発イノベーションの育成に力を入れているところ、地場SMEs(中堅、中小企業)の成長性、アカデミアとの連携、等など。
 
そして、端的にここでもう一つ触れたい要素としては、中東GCC諸国の地場企業の経営者やリーダー層が根底に持つ「持続可能性」に対する思想です。
中東GCC諸国の地場企業の経営者・リーダー層の多くは、持続可能性を「単なる環境配慮やSDGsのフレームワーク」ではなく、「世代を超えて継ぐ責任」や「国・地域社会の未来を形づくる使命」として捉えています。
これは、日本企業が長年培ってきた「中長期視点での経営」や「社会・地域との共生」「品質・信頼性を軸にした持続的成長」といった哲学と深い共鳴点があるように私自身は感じています。
 
GCC諸国では、特に家族経営の地場企業において、「次世代に何を遺すか」という思想が非常に強い。これは単に企業承継の話ではなく、国家づくりや社会貢献の延長線に企業活動を位置づけているという意味です。
 
同様に、日本の老舗企業や地方の中堅、中小企業の多くは、「自分の代だけの利益追求ではない」経営スタンスを持ち、信頼や持続性を価値とする文化を有しています。これは欧米的な短期収益志向とは異なるアプローチであり、中東の地場リーダー層から非常に高く評価されている点です。
 
故に、「短期的な案件受注」ではなく「ともに社会の未来を形づくるパートナー」としての関係構築がしやすい土壌がある、とも言えると私は見ています。
 
イスラム的価値観(ワクフ=信託制度など)や部族社会の伝統もあり、中東の経営者は“コミュニティ全体への影響”を経営の重要要素とする意識が強い。CSR(企業の社会的責任)やESGといった言葉以前から、地域社会への還元や文化保護を重視する価値観が根付いています。
これは、日本企業が持つ「地域密着型経営」や「本業を通じた社会貢献」といった発想と親和性が高い。
例えば、日本の中小企業が現地で技術教育や職業訓練に取り組む事例は、単なるCSRではなく“共創”として非常に高く評価されている点でもあります。
“社会の持続可能性”を共に構想・実装できる、日本独自の価値、がそこにはあるわけです。
 
GCC諸国では、石油依存脱却という国全体の構造転換に向けて、「事業は部分最適ではなく、国家・社会・人材の全体最適に資するものであるべき」といった思想がリーダー層に浸透してきています。
 
日本企業の持つ現場主義・全体設計力・長期的な事業育成力は、まさにこの思想と相乗効果を発揮し得る。たとえば、医療・教育・インフラなど「人と社会をつくる」分野での日本企業との協業は、短期成果以上の信頼構築を生んでいます。
“持続可能性=全体最適・根本解決”という思想的シンクロが起きている、とも言えるわけです。
 
日本企業の「静かだが、確かな中長期視点」「社会と共に歩む経営哲学」は、今、急速に変革を進める中東GCCの地場リーダーたちにとって、最も信頼に足る“共創パートナー”の一つとして映っています。
派手な進出や資金投下ではなく、“ともに未来を創る”覚悟と哲学のある事業が、深い共感と持続的な機会を生みます。
中東ビジネスは、静かですが確実に、日本企業にとっての「次の挑戦地」となりえます。
 
ただ現状はその現地のニーズに対して全く供給が足りていない、期待に応えられていない、期待を裏切っている状況。
これで良いはずはありません。
“部分的ではなく、全体的”。”表面的ではなく根本的”。”単発的ではなく持続的”、な本質的思考とアプローチをベースとした日本企業の経営者、リーダー層の「挑戦」、が一層求められています。
​
中東含めた新興国との事業や経営において、短期だけでなく、中長期的にも持続可能な成果を本気で目指したい。
そして、新興国と共に自らも、自社全体も成長していきたいと願う、願えるそんな経営者やリーダー層の方々へ。
​その実践的及び戦略的な推進/触媒/参謀役として共に歩むプロ伴走者、を必要とされている方は、お気軽にご相談ください。
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コラム執筆者:伊藤 弘幸

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| Updated News ! 1
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​シャルジャ首長国(中東・アラブ首長国連邦、
UAE)の政府系投資促進機関トップが来日ー日本-シャルジャ投資フォーラムにて当社代表・伊藤とトークセッションを実施

2025年6月18日、UAE・シャルジャ首長国の政府系投資促進機関「Sharjah FDI Office(Invest in Sharjah)」のCEO、モハメド・アル・ムシャルク閣下が来日し、東京・グランドハイアットにて開催された「日本・シャルジャ投資フォーラム」に登壇。
日本企業の中東・GCC展開に向けたSharjahの活用可能性について、当社ワンブルーム株式会社 代表・伊藤弘幸と対談形式で戦略的対話を行いました。
Sharjahをハブとした日系企業の成功事例や、中小企業にとっての持続可能な進出モデルなどが語られました。
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​06/25/2025 :【プレスリリース】シャルジャ首長国(中東・アラブ首長国連邦、UAE)の政府系投資促進機関トップが来日ー日本-シャルジャ投資フォーラムにて当社代表・伊藤とトークセッションを実施
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新興国ビジネスでの持続可能な成果に向けた、経営者やリーダー層ならではの悩みや課題、まずは"Simple(シンプル)でQuick(クイック。60分、1時間/回)" な戦略相談窓口、「新興国ビジネス&マネジメントのスポアド」を開始!

中長期的で持続可能性のある、構造的にも強靭な新興国向け事業化においての悩みや課題感全体に本格的に向き合いそして取り組んでいく前に、まずはその一部分でも、各所部分部分でも少し頭を整理したい、悩みを解消したい、スッキリさせたい、新興国向けビジネスとその事業化をより良く推進、促進させるきっかけやヒント、アイデア、突破口を掴みたい、などといった思いを持つ​日本企業の経営者やリーダー層の方のために、スポット戦略相談サービス:​「新興国ビジネス&マネジメントのスポットアドバイザリーサービス(略称:新興国ビジネス&マネジメントのスポアド)」​を企画開発、提供開始。

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第9回アフリカ開発会議(TICAD9)共創企業に認定

ワンブルーム株式会社は、来月2025年8月20日(水)~8月22日(金)横浜にて開催予定の第9回アフリカ開発会議(TICAD9)に向けて、外務省TICAD事務局より『第9回アフリカ開発会議(TICAD9)共創企業』に認定されました。

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Vol.39:【経営者、リーダー層向け】新興国ビジネス(東南アジア、インド、中東、アフリカ)、海外グローバルビジネスには、なぜ経営者やリーダー層の伴走者が求められるのか -Part 3-
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Vol.40:【経営者、リーダー層向け】今こそ日本企業は、アフリカ諸国とのビジネス(事業)における共創を最注力の一つとして取り組むべきその理由とは 〜TICAD9が8月横浜にて開催〜
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Vol.29:【経営者、リーダー層向け】新興国市場(アジア、中東、アフリカ)と日本におけるグローバル潮流 -Part 2-

7/20/2024

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グローバル新時代に考える、新興国(アジア、中東、アフリカ)と日本における潮流
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以前右記Part 1(Vol.19: 新興国市場と日本におけるグローバル潮流)、で触れ始めましたが、新興国市場と日本におけるグローバル潮流、に続いて、とにかく日々目まぐるしく動く新興国-日本絡みの市場動向、環境、潮流などについてまた少し、ここでPart 2として触れていきたいと思います。

​昨今発表された公式データによると、訪日消費(インバウンド)がいよいよ7兆円台に達しそうで、自動車に次ぐ主要輸出産業に育ってきており、10年で5倍の成長率で、半導体や鉄鋼をも超えてきていることが分かってきました。
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以前最大輸出産業の巨頭であるその自動車と鉄鋼双方の輸出事業、産業に最前線でグローバルに携わっていた身としても、かなり感慨深いものがある、と言いますか、いよいよ産業の中でまた大きく転換してきている部分があることを日本だけでなくグローバルにおいても肌感覚で日々感じるわけです。
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日本においては東京や近郊首都圏だけでなく、その他の地域や地方へ足を運ぶこともあるのでよく分かりますが、そのインバウンドの恩恵は日本全国津々浦々で受けています(もちろん課題面も多くありますが)。
その不可逆的な成長や変革潮流をしっかりと捉え、それぞれの持ち場で初期段階から課題(内部及び外部)に対しチャレンジし、付加価値を創造、提供し続けてきている事業会社はしっかりとその果実を得てきていますし、地域地域、部分部分で不可欠な役割を担っておられます。
まさに今後も中長期的にその役割を担い続け、持続性もあり構造的に強靭な付加価値を提供し続けられる可能性を持っている、わけです。
 
これは新興国向けの事業においても参考になる、かと思います。
単なる市場動向ではなく、不可逆的な潮流、というものを如何にして広い、深い視点で捉えられるか。
そしてそれを捉えたのであれば、適切なメンタリティーで、適切な行動を起こせるか。やった者、やらなかった者、で差がどんどんと開いていきます。
 
アジア最大級の病院グループ、マレーシアのIHHヘルスケアが、2028年までに病棟数を3割拡大される計画を発表されました。
買収なども駆使しマレーシアやインドで足場を築いてきた同社は、今後既存施設を効率活用してコストを抑えながらも規模を拡大されることを目指します。
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ポイントは今までのメインカスタマーであった富裕層のみならず、現地で増加する中間層の需要も取り組むことを目指すことでしょうか。
同社は今まで規模拡大に突き進んできましたが、全体の数字から見ると、なかなかその経営資源の効率活用が上手くいっていなかった。要は想像するに、病院毎の経営管理、財務管理を念入りに出来ていなかったのでしょう。
無駄を特定しそれを排除する、そして付加価値となる部分にはしっかりと投資をすること、など適切な方向性を目指されているようです。
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インドなども現地の関連人材は争奪戦です。故に優秀な医師などを獲得するためにも、病院の運営能力や最新機器など技術などへの投資は不可欠なわけです。
14億人超の人口を抱える同国では、生活習慣病の増加が社会問題の一つです。
業界的に、これ以上付加価値を提供できる可能性が大きい市場は、世界的にも無いでしょう。
​
ただし同社もそうですが、他のベトナム、インドネシア等なども視野に入れつつの戦略も不可欠です。
ちなみにIHHは日本の三井物産がその子会社を通じての筆頭株主で、経営にも深く関与し、経営向上を支援されています。
 
タイのスタートアップ、新興企業の盛り上がりが少しづづですが出てきているかな、と思います。
東南アジアにおける他のインドネシア、ベトナム、フィリピン、マレーシア、シンガポールなどと比べても、現場目線の肌感覚でもタイにおける新興企業の存在感やその母数、質などは見劣りしてきた、とは感じています。
事実私自身も、タイの新興企業とお仕事をすることは、他と比べるとどうしても少ない。
そこには歴史的なところや、財閥系とその他のパワーバランス、など色々と背景があることは理解していますが、その構造的な特徴故に、その変化を後押ししているのは地場の大企業でしょう。そこには日本の企業もうまく絡んでいます。
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三菱UFJ銀行傘下のアユタヤ銀行はスタートアップイベントを開くことなどでエコシステムを育むことに前のめりです。
先日は、タイのスマホ決済大手へ三菱UFJと共同で出資することも発表されました。
タイでは日本企業の製造業、つまり主にハード面で非常の大きな存在感を持って同地の産業成長に貢献してきました。
私も現場最前線でその成長ぶりを感じてきています。

タイで育まれてきている地場新興企業はやはりデジタルを駆使ししたソフト系のスタートアップが多く、如何にハードとソフト面の良いところを活かし合いながら、補完し合いながらサービスの付加価値を共に高められるのか、がポイントです。
そういったタイ市場へは、日本のソフト系スタートアップも、数として少ないながらも進出を試みているところ会社も出てきています。
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新興国を面で捉えること、日本流で尖らせること
 
インド太平洋や南半球をしっかりと面で捉え、本腰を入れて同マーケットへの事業創造、市場開拓に頭と足に汗をかく日本企業が増えてきています。
農機メーカーのヤンマーHDは、インドで数年内にも現地生産した自社ブランドのトラクターを本格投入されます。
地場にある持ち分法会社の工場を使い、ヤンマーブランドのトラクターを生産されます。
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アフリカ市場にも市場調査などのために現地事務所を開設。
新興国、グローバルサウスの成長市場を取り込み、2029年度の農機事業の海外売上高を現在の2倍に増やす計画だそうです。
インドはすでに世界最大のトラクター市場です。
​販売台数は世界全体の半分を占める。
ヤンマーはこれまで日本市場が中心でしたが、欧米に加え、新興国のグローバルサウスにもより注力し、農機事業の海外売上高比率を現在の4割から29年度に6割程度に高めることを目指されています。
 
同じくインドをグローバルにおける生産の主要拠点の一つに据えることを決めた日本のメーカー、は多く存在していますが、サントリーもそのように目指されるようです。
サントリーHDは、今後の海外戦略について、インドをハブにする、との考えを示されました。
本格的な生産機能をインドに設け、インドから他国、地域へも製品を輸出する構想で、現地の酒類メーカーとの提携も視野に入れている、とのこと。
同社の先進技術を用いた支援をすることで、インドや近隣地域でも競争力が出る商品やサービスが生み出せる、との論理が見えてきたのでしょう。
 
野村不動産とフィリピンの地場財閥大手、GTキャピタルHDは、マニラ首都圏郊外で新たなまちづくりを進めます。
住宅や物流、他企業誘致などを進めつつ、日本流の住宅周り機能やまちづくりノウハウを活かした特徴、などで競合との差別化を図られます。
日本らしさを際立たせる戦略、はフィリピンでもまだまだ有効です。
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野村不動産は、17年にフィリピンに進出。
​マニラの新興開発地区で地場大手不動産会社、三越伊勢丹HDとともに高層コンドミニアムとショッピングモールが併設する複合施設を手掛けてきていて、非常に好評を得ておられます。
新たなまちづくりを郊外で手がける背景としては、同国の平均年齢が25歳と若く、50年代半ばまで人口増加が見込まれることなどもあるでしょう。
 
上記のどの企業にも共通して言えそうなのが、しっかりと短期だけでない長期の潮流というものを意識しながら、突き詰めながら、見極めながら新興国、グローバルサウスマーケットに事業を展開させているのだろう、ということ。
そして、いきなり何でもかんでも無殺法に手をつけるのではなく、中長期での全体の目指す先のイメージをビジュアル化、言語化しつつ、その内の一つ一つでトライアンドエラーを重ね、一つ一つの実績を着実に詰め上げつつ、少しずつ幅を広げていく、深みを出していく、というアプローチを取っているのだろう、ということ。

​まだ一歩目も踏み出せていない企業にも、多くの学びがそこには存在します。

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​
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Vol.19: 新興国市場と日本におけるグローバル潮流

1/20/2024

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より多様で、より深く、より幅広い相互理解と混ざり合い
 
日本の労働力不足によって生み出された労働需要を満たすためにより多くの労働者が海外から入国してきたため、日本に居住する外国人の数は2023年に320万人を超え、過去最高を記録しました。

​研修を必要とせずに指定された業種ですぐに仕事に就くことができる特定技能や、国の技能実習制度に参加する研修生の数が大幅に増加してきたことも一因です。
在留資格別では永住者が88万178人で最も多く、2023年も2022年12月比1.9%増加したそうです。
就労ビザの種類別では、技能実習生が10.2%増の35万8,159人、技術者や人文知識、外国語教師を含む国際業務が10.9%増の34万6,116人など。
また、特定技能人材は32.2%増の17万3,101人となったそうです。
国籍別では中国が最も多く、次いでベトナム、韓国となっている。
 
この傾向は止まらないだろうし、同時に日本は、高度な技術と経験を積んだ専門家や起業家精神を持つ人材、さらには日本だけでなく日本からグローバルへも何か新しいことを起こそうとする本物の野心を持ったグローバル人材を新興市場からも誘致する必要がより出てきています。
古典的な思考や価値観をいまだに持ち続け、センスも能力も相対的には低くなっている日本の大衆的労働者や経営者に刺激、インスピレーション、活力を与え、その社会や経済で現代そしてこれから求められるニーズとのギャップを埋めてもらう一存在としての彼らの価値がより今後高まっていくはずです。
 
そこで現在、日本はようやく外国人起業家に対し、事業所や投資を伴わない2年間の滞在を認める計画を開始し、居住要件を緩和して事業を軌道に乗せられるよう支援しようとしているわけです。
この動きは、国際的な人材の注入によって日本経済を活性化するという東京の最新の試みを示すものでもあります。
 
現在の規則では、外国人が経営管理上の居住資格を得るには、事業所と少なくとも2人のフルタイム従業員、または500万円(3万3000ドル)の投資を確保することが求められているわけです。
利益さえ出ていない可能性のある新興企業にとって、投資要件は気が遠くなるようなものです。 
2年間の猶予期間があれば、オーナーは事業の成長に少しばかり集中できるかもしれません。
 
日本の大企業や中堅、中小企業など、私たちの周りのクライアントやビジネスパートナーなどもスタートアップへの投資や共創意欲を失っていないため、スタートアップは日本国内外からの資金調達や特定の事業や業務提携をうまく引き出せる見込みも大いにあります。
 
経済協力開発機構の報告によると、多国籍企業の数、税制、国籍取得能力などの要素に基づいて、日本は潜在的なスタートアップ創業者にとっての目的地としての魅力度で24カ国中21位にランクされています。
しかしそれは、日本のベンチャーセクターが米国などに比べて成熟しておらず、それをサポートする十分な人材も不足している裏返しで、それはつまり、日本で適切なサポートや連携を受けて市場にうまく参入し、ベンチャー競争の少ない環境下で市場を勝ち取ることができれば、戦略的且つ実践的に市場へ参入できその後事業を拡大できる余地はまだたくさんある、とも言えるわけです。
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日本への外国人観光客(インバウンド)が殺到し、富裕層の欲求がより高まる
 
外国人観光客が猛烈な勢いで日本に戻ってくる中、日本の不動産会社はホテルへの投資を増やしています。
 
日鉄興和不動産もこの事業に参入し、5年間でホテルに400億~500億円(約2億7000万~3億3000万ドル)を投資する。
NTT都市開発は今後3年間で供給するホテルの客室数をパンデミック前の水準に比べて50%増やす計画。
外国人観光客の周囲で、日本国内では、さまざまな種類のビジネスや付加価値提供の機会が溢れています。
 
旅行代理店のJTBや不動産開発会社の三井不動産などは、高級な医療サービスや豪華な食事、自然体験の機会などを提供して富裕層の外国人観光客を惹きつけようとしている日本企業の一つです。
具体的には、これらの企業は、旅行で 1 人あたり 100 万円 (6,700 ドル) 以上を費やす旅行者の需要を取り込みたいと考えているそうで、高額支出者は通常の観光客の9倍の経済効果をもたらすと見積もられているわけです。
 
同時に、アジアの超高級リゾート企業は、裕福な海外インバウンド旅行者の需要を開拓し、円安を利用して日本市場へ事業進出してきています。
シンガポールに本拠を置くソネバ・ホールディングスは、早ければ2027年にも日本でリゾートをオープンする計画を立てていて、同社はすでに沖縄県の離島を購入する契約を締結しており、日本の中部にある新潟県妙高市でも土地を取得する計画を立てているそうです。
​それ以外にもこういった事業投資の動きは頻繁に目にするようになってきています。
 
そんな中、日本のインバウンド観光の課題の一つは、特定の有名観光地に観光客が集中しやすいこと。
現場では観光公害や労働力不足などの問題も浮上しているわけです。
 
一方で、海外在住の友人たちからよく感じるのは、新興国を含む特に中産階級以上の人々は、日本を訪れる際に、より広く深い経験を求めているということです。
日本の文化、歴史、人物について深く、広く学びたいと願う人が徐々に増えています。課題の背後にはチャンス、機会が隠れているわけです。

新興国市場におけるオフィス市場の成長
 
一方、日本の住友不動産はインドでの開発に33億ドルを投じ、日本の開発業者が健全なオフィス市場を擁し急成長する新興国に群がるなか、インドのムンバイのダウンタウンで5000億円(33億4000万ドル)の再開発プロジェクトに着手されます。
同プロジェクトは約8万平方メートルの工場跡地にオフィス、ホテル、商業施設を建設する計画で、これは、外資系企業が単独で手掛けるインド最大の不動産プロジェクトの一つとなる模様です。
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同社のような不動産開発大手は、短期だけでなく中長期的な観点からも、世界中の成熟した先進市場よりも、新興市場に投資予算をシフトし続けるでしょう。

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